モーツァルトを聴き、パヴェーゼ『美しい夏』を持って買い物へゆく。

このところ細切れの時間に折にふれ、ムターのモーツァルト、ヴァイオリンソナタ集を聴いている。今日の身支度の時間は4枚組のうちの2枚目、K378 と K301 の前後に、K305 と K481が収録されているディスクを再生。クラシックを聴き始めたまなしの頃にハスキルとグリュミオーのディスクを買ってからずっとモーツァルトのヴァイオリンソナタはとびきりのお気に入りなのだけれども、そのハスキルのディスクの冒頭は K378 で、その出だしをなんとはなしに銀座の山野楽器の視聴機で聴いたら、とたんにメロメロになってそのままレジに直行したものだった。K378 冒頭をはじめて聴いたときのあの感じは10年以上たった今でもとっても鮮明。


モーツァルト:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ集


ムターの4枚組のうち2枚目、第1曲の K305 とラストの K481 の2曲がそれぞれ最終章が変奏曲になっていて、このところ、この変奏曲に夢中なのだった。ふと K305 の第2楽章の変奏曲に耳を傾けて、ああ終わってしまったなあと思ったとたんに次は K378 の冒頭が聞こえてきて、いつ聴いても何度聴いても、K378 の冒頭はなんてチャーミングなことだろうと惚れ惚れしてしまう。


今日はラストの K481 は聴けず、イソイソと外出。喫茶店でコーヒーを飲んで、目を覚ます。届いていたりいただいたりしつつもページを繰ることなく日々が過ぎていた小冊子をいくつか読み進めることにする。「日本古書通信」をフムフムと読み、「館報 池田文庫」にウキウキと目を通したあと、「図書」の11月号を繰って河島英昭による『神曲』の翻訳にうっとりしているうちに、ふと先月の岩波文庫の新刊、パヴェーゼ『美しい夏』のことを思い出したところで、時間になる。


昼休み、本屋へゆき、パヴェーゼ/河島英昭訳『美しい夏』(岩波文庫、2006年)を買う。コーヒーショップでさっそく読み始める。


美しい夏 (岩波文庫)


日没後、千代田線にのって青山へ行き、あれこれお買い物。いろいろとめぐってくたびれたので、最後はコーヒーを飲んで、ひと休み。『美しい夏』を読み続ける。外でこんなにのんびりしたのはひさしぶりのような気がして、生命がのびるような心持ち。しばし至福にひたったところで、続きは明日の外出の折の車内にとっておこうと、スクッと立ち上がり、家に帰る。