ブルックナー『ある人生の門出』を読み、《音楽の捧げもの》を聴く。

無理矢理気合いを入れるべく、必要以上に早起きをして、早々に外出。喫茶店でコーヒーを飲んで、ひとやすみ。アニータ・ブルックナー/小野寺健訳『ある人生の門出』(晶文社、2004年)を読みはじめる。読み始めたとたん、たいへん好みの小説で、急に機嫌がよくなる。クイクイと読み進める。


昼、日傘をさして、本屋へゆく。演劇出版社の今月の新刊(のはずの)、権藤芳一『増補版 近代歌舞伎劇評家論』が欲しいッの一念で歌舞伎書コーナーへ突進するも、本日も発見ならず。がっくりと肩をおとす。心の隙き間を埋めるべく、そのあたりの棚を眺める。「演劇界」の別冊(だったかな)で、去年2005年の歌舞伎興行について一ヶ月ずつ三人の劇評家の先生が語り合う、という内容のものがあって「おっ」と手に取ると、なかなかおもしろい。ので、しばし立ち読み。去年に見た歌舞伎でひとつ選ぶとするとどれになるだろう、迷ってしまって困っちゃうッと言いたいところだけど、わたしの場合は実はまったく迷うことなく、ひとつ決めるとなると、勘三郎の娘道成寺だ。好きな役者でもなんでもないのだけど、勘三郎の娘道成寺なのだ。これはもうしょうがないのだ。…というようなことを思っているうちに時間になる。続きは図書館で借りるとしよう。


ひどく疲れてしまったので、早々に帰宅。持て余していたいただきもののカルピスをペリエで割って飲むとたいへんおいしく、急に機嫌がよくなる。バッハの《音楽の捧げもの》のディスク(レオンハルトの旧盤)をひさびさに聴いたら、突然夢中になってしまって、なにもするでもなく、ただ音楽を聴いて、寝る時間になる。