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趣味展の目録と「日本古書通信」を繰って、夜がふける。

夕刻、マロニエ通りを歩いていると、雨が降ってきた。雨脚はますます強くなるも傘がない。京橋図書館で本を借りてからフィルムセンターで映画を見る、というつもりでいたけど、とたんにやる気がなくなる。早々に帰宅すると、念願の趣味展の目録が届いていた。まだ見捨てられていなかったとは、やれ嬉しや。定期講読している「日本古書通信」の最新号も届いていた。そうだ、今月も15日を過ぎていたのだった。すっかり忘れていた。やれ嬉しや。とにかくも、盆と正月が一緒に来たようだ、とはこのことを言うのだろうか。あとで心置きなく眺めるとしようと、大急ぎで諸々の用事を済ませたあとで、ミルクティを入れて、体勢をととのえて、まずは趣味展の目録。今回はなかなかの見もので、何度か「おっ」と反応しているうちにいつのまにか中腰になっていて、妙な体勢になっていた。一通り眺めたところで、ふたたび体勢をととのえて、次はいよいよ「日本古書通信」。いつもまっさきに読むのは小出昌洋なのだと、ペラリとページを繰って下方に目をやると、ふらりと目次が目に入った。八木福次郎さんの連載「愛書家・思い出写真帖」のところで「串田孫一さんと戸板康二さん」の文字が視界に入った。あまりのことに、ウワ! と頭に血がのぼって、動悸息切れ。まっさきに八木福次郎さんの連載へページを繰ればよいものを、この期に及んでたのしみはあとにとっておこうという気になり、小出昌洋さんの文章を読んだあと、巻頭の松本八郎さんの連載から順番通りにページを繰って、気持ちを落ちつける。