モームの『世界の十大小説』を繰り、谷崎精二『都市風景』を借りる。

順調に早起きをし、喫茶店でコーヒーを飲む。発掘した岩波文庫、モームの『世界の十大小説』上巻を繰る。『高慢と偏見』と『デイヴィッド・コパーフィールド』の箇所をうーむと熟読。まだ時間があったので、今日こそ真山青果『随筆滝沢馬琴』を読むとするかなと思いつつも、虚空を見つめて、しばし放心。と、本を持ったまま放心していたら、文庫本にはさんだままだったレシートがハラリと落ちてきて、思わぬ遠方に飛んでいってしまい、あわてて拾いにゆくという失態を演じる。『読書案内』とともに発売まなしに大学の生協で購入している記録がレシートに残っていた。モームのこれらの本はたしか小林信彦の文章で知って長らく憧れていたものだったので、岩波文庫が出たときは嬉しかったなあと懐かしい。その小林信彦も長らく愛読(小説以外)していたものだったけど、毎年文春文庫になるのをたのしみに待っていた週刊誌のコラム、今年はいくらがんばっても買う気がわかないのはどういうわけなのだろう。

今日を逃すと明日は休みなので、日没後、大急ぎで京橋図書館へゆく。扶桑書房で買い損ねて、買い損ねたことでさらに思いがつのった谷崎精二『都市風景』(砂子屋書房、昭和14年)を借りて、ホクホク。ひとまず読めることができて嬉しい。こんな本まで所蔵していてしかも貸してくれるなんて、中央区の図書館はいつもながらになんてすばらしいのだろう! と感謝の気持ちで胸が熱くなるばかりなのだった。