今日の気分は秋声だった。

ぐっすりと眠って、寝覚めバッチリ。早々に外出して、喫茶店で本を読む。昨日の夜、ふとスイッチを入れたら「ラジオ深夜便」にて本のおしゃべりの途中、話題になっているのは、あ、高峰秀子の『わたしの渡世日記』だとすぐにわかった。毎月最後の日曜日の夜の本談義、今月は青山南だった(来月は小池昌代らしい)。『わたしの渡世日記』は単行本よりも文庫版の方が、技術が進んでいるせいだったか、写真の印刷がきれい、というのがちょっとした豆知識だった。とは言っても、『わたしの渡世日記』、初読のときはとてもおもしろくてウキウキだったけど、何年かすると、もういいや、とすでに手元にない。それはともかくとして、『わたしの渡世日記』の新村出が登場するくだりをちらりと言及しているのを耳にして、そういえば、そういう場面があったっけかなと懐かしかった。と、そんなことを思い出しつつ、伊藤正雄著『忘れ得ぬ国文学者たち』を繰った。この本はとってもおもしろい。

日没後、テクテクと家路をたどり、神保町を通る。東京堂で本を見たあと、岩波ブックセンターへ。ぐるりと店内をめぐって、最後、「春のリクエスト復刊」の平台にたどりつく。今日の気分はどれかしらと見渡して目にとまったのは『黴』と『新世帯 足袋の底』、徳田秋声2冊をパッと手にとって、お会計。「図書」をもらう。

夜、ミルクティを飲んで、のんびり。寝転んで、とっかえひっかえ本を繰っているうちに、いつのまにか眠ってしまったあとでハッと目を覚まして、読みさしだった八木福次郎著『書痴斎藤昌三と書物展望社』を読了。急に目が覚めて、文庫本をあれこれ整理する。