田村町のキムラヤで生き返る。

金曜の朝なのでいつもより高いコーヒーを飲む。みすず書房《大人の本棚》の『素白先生の散歩』を繰る。日中の外出の折、通りがかりの本屋で「本」を入手。疲れたのでドトールでひとやすみ。松浦寿輝の文章が妙に心に残って、しばしほんやり。『素白先生の散歩』の何度目かの再読がおしまいのページになる。

午後から雨になった。次第にツンツンと頭痛がしてきて、夕刻になる頃はすっかり無気力。日比谷図書館で地味な作業をするつもりで途中まで歩いたけど、今日はさぼることにする。せっかくここまできたのだからと、田村町のキムラヤへ。キッシュを食べたあと、コーヒーを飲みながら、昨日買ったばかりの『エセー』第1巻を繰ってのんびり。と、キムラヤに来たとたん、急に満ち足りた気持ちになって、幾度か本から目を離してぼんやり。そうそう、壁面を観察せねばとちわみさんのメモ(http://blog.goo.ne.jp/chiwami403/e/97bcfbfaa126377ab86dbc999a19f001)を頭のなかで反芻しながら後ろの壁を見やると、どなたが描いたのか実に素敵な筆づかいの絵と文字の額がまず目に入った。「港区の田村町なる木村屋は安くてうまくて居心地もよし」というようなことが書いてある。うんうん、そうなのよ、まさしくおっしゃる通りなのよ、ドン! と、テーブルを叩きたい感じ。なんか、ますます嬉しくなってしまって、それにしても、『エセー』はいいなあと本を読んだり、たまに目を休めたりで、ずいぶん長居。今日は閉店が8時半だった。

雨はまだシトシト降っている。傘をさして銀座まで歩き、教文館でしばし本を見る。松浦寿輝の『方法叙説』を立ち読みしたりする。

帰宅後、ミルクティを飲んだあと、何年ぶりかで須賀敦子の全集を取り出して、あちらこちらを読み返して、すっかり宵っ張り。たまに『エセー』の続きを読んだりして、いつまでたっても眠くならない。キムラヤでコーヒーを4杯もおかわりしたせいかも(だって親切にも何度も注いで下さるんですもの)。