数へ日の月あたゝかき夜なりけり

いつのまにか、すっかり年の瀬。張り切って早起きしてイソイソと外出。いつもの喫茶店で、自家製歌舞伎ノートを開きながら、犬丸治さんの『天保十一年の忠臣蔵』をメラメラと読み進める。

日没後、日比谷図書館へ。冬休み用というわけでもないのだけど、ふと思い立って『古川ロッパ昭和日記』の戦前篇を借りた。今日は新橋から帰るとするかなと、駅に向かって歩いてゆくその途中、田村町のキムラヤでひと休み。田村町のキムラヤは前々からたまに通りかかるたびにそのクラシカルなたたずまいにそこはかとなく惹かれていたのだけど、ちわみさんの「森茉莉街道をゆく」*1 を拝見したのをきっかけにますます気になるようになって、今年の春、初めて足を踏み入れて、一気にお気に入りになって、以来、日比谷図書館のあとのわが定番コースなのだった。今日ひさびさに来て、田村町キムラヤはいいなア! としみじみくつろいで、閉店の8時までランランとロッパ日記を繰った。

新橋から電車に乗るつもりだったけど、もう少し歩きたい気分だったので、銀座まで歩くことにした。いつのまにか、「数え日」という言葉がぴったりの時候になった。帰宅後、『久保田万太郎全句集』で「数へ日」が季題の句を確認すると、「銀座」と前書きのある「数へ日の月あたゝかき夜なりけり」という句があった。銀座に向かって歩くときのお月さまはどんなだったのだろう。見損ねてしまった。

*1:参照:2004年6月13日付け2004年12月14日付け2004年12月29日付け。『とんち教室』出演者のサインだなんて素敵! 高階良子が漫画化した江戸川乱歩とは懐かしすぎる…。とかなんとか、どこまでもツボな「森茉莉街道をゆく」素敵すぎ!