月末は岩波ブックセンター

バタバタと1日が終わり、あっという間に日が暮れている。丸ビルに寄ってコンランショップで軽い贈答品を買ったあと神保町に向かってテクテク歩いて、通りがかりの軒先で、ずっと買い損ねている講談社文芸文庫の河盛好蔵の『河岸の古本屋』を発見し手にとると500円、許容範囲の価格なのでわーいと喜ぶ。気をよくして、ついでに同じく講談社文芸文庫の永井龍男の『カレンダーの余白』を持っていないので買っておくことにする。こちらも500円。

時間がないので岩波ブックセンターへ直進。ピンポイント的に棚をチェック。みすず書房刊のヴァージニア・ウルフ・コレクションに見とれる。以前同じくみすずで出ていた『ヴァージニア・ウルフ著作集』の監修が福原麟太郎だったことに気づく。『存在の瞬間  回想記』のたたずまいにうっとり。すんでのところで買ってしまうところであったが、岩波文庫の『灯台へ』を買っただけで読んでいなかったことを思い出し、踏みとどまる。「図書」10月号を入手しスゴスゴと退散。待ち切れずに外灯の下で「図書」を開く、という怪しい行動をとってしまう。いつもの通りにまっさきに巻末の次月の新刊案内を見る。岩波文庫か岩波現代文庫のところに、杉贋阿弥『舞台観察手引草』とか田村成義『無線電話』、伊原青々園『團菊以後』とか、岡鬼太郎とか武智鉄二、はたまた戸板康二『六代目菊五郎』とか、そんな感じの字面が登場しやしないかしらと毎月思うのだけれども、今月もそんな感じの字面は登場しやしない。が、11月の岩波文庫の新刊、清水徹訳のビュトール『心変わり』は前から読んでみたいと思っていたのでとてもたのしみだ。

帰宅後は疲れてしまって、なにもやる気がおきない。モーツァルトの《コシ・ファン・トゥッテ》のディスク1枚目を聴いて少しだけ陽気になって、買ったばかりの講談社文芸文庫を拾い読みしているうちに寝る時間になる。『エドマンド・ウィルソン批評集』を手に取り、教文館のカヴァーは茶色い方はまだ紙質が変っていないことに気づく。