彼岸明

5時半起床。さわやかな青空で朝から気分上々。この連休すっかり家事をさぼっていたので、イヤホンで音楽を聴きながら少しでも何かやろうといくつか作業。昨晩久しぶりにモーツァルトの《コシ・ファン・トゥッテ》を聴いたらハマってしまったので、しばらく強化することに決めた。ベーム指揮フィルハーモニア管弦楽団の全曲盤の1枚目の途中まで、男二人が出発するまで作業を続ける。ほんの少しだけアルフォンソのところで短調になるところの絶妙さがいつ聴いてもゾクゾク。と言いつつも、家事もそこそこに家を出て、連休明けのボケボケを少しでも解消しようとコーヒーを飲みに行く。

ディケンズの『ピクウィック・クラブ』を読み進める。700ページ以上の大著、チビチビと読み終わるのはいつになるのだろう。もうずっと読んでいたい感じだ。チャールズ・ラムの評伝を書いて、饗庭篁村が大好きだった福原麟太郎が愛読するのがいかにもな「大人」の小説、こういう本が一番好きなのかもと、嬉しい本を読むたびにいつも思うことを典型的に思うのだった。

昼休みの本屋さんでは「本」を入手。講談社文芸文庫の小林秀雄の対談集はちょっと欲しい気がする。10年以上前に古本屋で買った角川文庫(だったかな)を浴室で熱中して読むあまりふやけてしまっていてひどい状態になっているのだった。でも捨てずにいるという、小林秀雄愛読者でなくともとっても面白かった記憶がある。

帰りはひんやりと涼しい。ズンズンと神保町に向かって歩いているうちにどんどん日が暮れてゆく。まっさきに書肆アクセスに駆け込んで、鈴木地蔵著『市井作家列伝』と「サンパン」最新号と「WHISKY VOICE」2冊を購入。アクセスショッピングが済んで安心したあとで、東京堂を見て帰宅。毎日のように本屋さんに入って毎日のように同じような新刊本を眺めているはずなのに、「おっ」となる本がお店によって毎回違うのが面白い。本日の東京堂では、みすず書房の『エドマンド・ウィルソン批評集』に大興奮! 少なくとも2巻目の「文学」は絶対に買わねばならぬ。と、目次をチラリと見ただけで思いっきりストライクゾーンであった。家に向かって歩く途中、いつまでも頭のなかでは「ウィルソン、ウィルソン…」とすっかりウィルソンに取りつかれていて、自分で自分がよくわからないのだった。帰宅すると、ある方より今日買ったばかりの「サンパン」最新号を送っていただいていて大感激。どなたかに差し上げるとしようとホクホク。ミルクティを飲みながら、さっそく「サンパン」を繰る。そして、いつまでも『エドマンド・ウィルソン批評集』が気になってしょうがない。ついでに荒川洋治さんの新刊も読みたい。と、やたらに本ばかり欲しがる癖をいいかげんなおさないといけない。