岩波文庫のラルボー

  • ヴァレリー・ラルボー/岩崎力訳『幼なごころ』岩波文庫(ISBN:4003750519

週末にホクホクと買った、発売が待ち遠しくてたまらなかった今月の岩波文庫の新刊を昼休みに読み始めて、嬉しくて仕方がない。まさしく頬擦り本という感じで本全体がすばらしい。ところどころに訳者の岩崎力氏撮影の写真が挟み込まれていて、とにかくも素敵で素敵で、最後の1葉は《著訳書:著者自装》、この写真の次は「軽さのユマニスム」というタイトルの堀江敏幸の解説だ。それにしても、なんて素敵なのだろう!

この本、みすず書房の刊行、たとえば《大人の本棚》、でもぴったりのような感じがする。現に同じく岩崎力訳のラルボーはみすずライブラリーで『罰せられざる悪徳・読書』(ISBN:4622050293)がすでに出ているのだった。みすずライブラリーというと、山田稔の『コーマルタン界隈』(ISBN:4622050420)があり、解説は堀江敏幸だ。岩波文庫のラルボーといえば、山田稔編訳の岩波文庫『フランス短篇傑作選』(ISBN:4003258819)に1篇収録されていて、こちらでは『幼なごころ』の最初の1篇『ローズ・ルルダン』を山田稔さんの訳で読むことができる。

などなど、この一連のつながり、のなかに、日頃の好きなものがギュッと凝縮されていて、『幼なごころ』を手にして、とにかく嬉しくて仕方がなくて、頬擦り本としか言い様がなくて、それにしても、なんて素敵なのだろう! と、興奮はいつまでも続くのだった。 

更新メモ

今月早々、戸板康二の名前も登場するという「三島由紀夫の『会計日記』公開」のニュースにちょいと興奮だった。と、これに刺激を受け、「戸板康二ダイジェスト」に「2005年の戸板康二」を設置。今年発行の活字媒体に登場の「戸板康二」の4文字とその周辺を記録しているページで、2005年は濱田研吾さんの『脇役本』でスタートなのだった。「本の雑誌」の坪内祐三と「東京人」の川本三郎は、id:kanetaku さんに教えていただきました。